いくつになっても綺麗｜施術コラム

寒い時期に入ると、いつも思い出すお客様がいます。

 

今日のような寒い日に、ご高齢の奥様が飛び込みで来店されました。

「私のようなおばあちゃんでもエステに来ていいのでしょうか？ 」

ドアを開けるなり、そんな事をおっしゃった記憶があります。

 

エステもマッサージも初めてらしく、凄く緊張されており、ケアが始まっても身体はガチガチ。

 

どうすればリラックスして頂けるか…と悩みましたが、ケア後に表情は和らぎ、

「とっても気持ちよかったです、幸せな気分になりますね」

と笑顔で言って下さいました。

とても嬉しかったです。

 

それから、ぽつりぽつりとご自身の話をして下さいました。

 

病床のご主人の付き添いを何年もされてたそうです。

仲の良いご夫婦だったのでしょうね。

ご主人を看取られて暫くは、涙にくれて何も出来ない日々だったそうですが、ある時。

 

鏡の中の自分をまじまじと見て、なんて歳老いて汚くなってしまったのだろうと…。

看病で心のゆとりもなかったので、鏡をゆっくり見る事は何年もなく、自分の変わりように愕然としたそうです。

 

それでエステに来られたんですね。

 

綺麗になりたいという気持ちになってこられたのは、心が元気になってきた証拠だと思いました。

 

その日から継続的にご来店するようになり、

「肌が垢抜けてきたのでお化粧するのも楽しいです。」

と、服装も明るい色になり、どんどん元気に綺麗になりました。

お友達と出かけたり、なるべく人と逢い楽しく過ごすようにされてます。

 

ご主人が亡くなって暫くは

「寂しくて、主人に早く迎えに来て欲しいと思ってましたが、最近はまだまだ来ないでね☆という気持ちです。」

と笑って話されてました。

 

1年近く通って下さいましたが、

ご高齢での１人暮らしが不安で老人ホームへ入る事になり、最後ご丁寧に挨拶に来て下さいました。

 

逢えなくなるのは寂しいですが、その姿は新しい生活に胸ときめかせてるようで若々しく、老人ホームと結びつかなくて、嬉しくなりました(´▽｀)

 

いくつになっても、女性にとって綺麗は癒やしであり活力であることをまじまじと学びました。

 

もうだいぶ前の事ですが時々、思い出だします☆